4.石綿管水道の現状と対策について

Q.

石綿セメント管の実態はどうなっているのか?

(須藤昭男)

 アスベスト(石綿)を取り扱う工場やその周辺で、アスベストの空気中からの吸入により、中皮腫や肺ガンにかかり死亡したケースが報告され、吸い込んでから発症するまで10年から40年とも言われ国民に不安を与え、社会問題化しております。
 群馬県ではアスベスト調査の結果、県立精神医療センターの体育館で天井からアスベストが検出され使用を中止し、研修保養施設「観山荘」でも建物の一部からアスベストが検出されたため営業を中止しております。
 残念なことに、平成15年度の上水道における石綿セメント管の布設割合は群馬県が10.8%で全国ワースト1位となっており、県民に大きな不安を与えております。
 水道管に使用している石綿(アスベスト)管について、厚生労働省は「アスベストは呼吸器からの吸入に比べ経口摂取による毒性は極めて小さく、水道水中のアスベストの存在量は問題となるレベルにないことから、水質基準の設定は行わないとしたところ。」とし、また、「世界保健機構WHOが策定・公表している飲料水の水質ガイドラインにおいても、飲料水中のアスベストについては健康影響の観点からガイドライン値を定める必要がないと結論できる。」との見解を示しています。
 したがって、群馬県としても、「石綿管を通過した水道水の健康影響については、問題となるレベルにはないと考えている」とのことですが、アスベストでできている管の中を通ってきた飲料水を毎日飲むというのは、県民にとってあまり感じのいいものではありません。アスベストは水道管としては、地震などの衝撃に弱いなどの問題があることから、今後、早期にダクタイル管等に布設替えする必要があると考えます。
 そこで、食品安全会議事務局長に以下の3点についてお伺いいたします。
 第1点として現在、県内水道管における石綿セメント管の実態はどうなっているのか?
 2点目として、石綿管の更新については多大な財政負担を伴うことから、国庫補助・県費補助の対象となり計画的に布設替えを行なっている市町村と国や県の補助事業が該当しない市町村もあると聞いておりますが、今後この地域間格差をどう埋めていくのか。         
 3点目として、県民が安心して安全な飲料水を飲めるようにするには、私は県が中心となって市町村と連携して1日でも早く、石綿(アスベスト)管をなくすことが何よりも重要であると思いますが、県民生活を守るという立場から、決意の程をお伺いいたします。

A.

上水道、簡易水道合わせての布設率は現在9.8%、全国ワーストワン。現在のペースで更新が進んだ場合、上水道が約9年、簡易水道が約5年で更新が完了する見通し。

食品安全会議事務局長(小澤邦寿)

  まず、須藤議員の御指摘の、県と市町村が連携をして一日も早く石綿管をなくすことが何よりも重要であるとの御趣旨には、私も全く同感であります。言うまでもなく、災害に強い水道づくりは極めて重大な課題であります。
  さて、お尋ねの第1点目の県内の水道管における石綿セメント管の実態ですが、現在、上水道で年平均144キロメートル、簡易水道で20キロメートルが更新中であり、15年度末現在では、未更新の総延長は上水道で1314キロメートル、布設率10.8%、簡易水道は106キロメートル、布設率4.7%となっております。なお、大変残念なことながら、上水道、簡易水道合わせての布設率は現在9.8%となっておりまして、これは全国ワーストワンとなっております。
  布設率の推移で見ますと、現在のペースで更新が進んだ場合には、上水道が約9年、簡易水道が約5年で更新が完了する見通しであります。
  次に、更新に係る地域間格差是正についてのお尋ねですが、石綿セメント管の更新事業は、そもそも事業主体が市町村であること、また、これには多大な財政負担を伴うことから、市町村間にかなりの温度差が見られるのも事実であります。主体となる市町村に対しまして、県といたしましては、引き続き計画的にこれを推進するよう指導・助言を行うとともに、国庫補助事業や既存の県単独の補助事業の一層の活用を働きかけていきたいと考えております。また、地域間格差是正の観点からも、個別の課題としても市町村ごとの要望や相談に真摯に対応していきたいと考えております。
  最後に、健康影響との関連ですが、石綿セメント管の更新事業は、災害に強い水道づくり、あるいは漏水防止対策として推進してきているものでありまして、確かに県民の中には健康影響を不安に思う方があるいはおられるのかもしれませんが、石綿セメント管の水道水による健康の影響は、WHOも厚生労働省も明確にこれを否定していることから、また私自身も消化器外科の医師であることから、石綿管更新事業と健康影響問題は全く別次元のことであるというふうに認識しておりますので、この点、御理解をいただきたいと思います。
  いずれにいたしましても、市町村と連携を図りながら、今後もより一層、積極的な対応を図ってまいりたいと考えております。
  以上です。



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